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着物好きが育てたら、着物好きな娘になったので…

今度は着物好きの息子を育てようと企んでいます。娘に着物を着せたくて、独学で和裁を始めました。子どもの浴衣や着物のことや、着物でのお出かけなどについて書いていこうかなと思います。和裁についてはまったくの独学なので、おかしなところもあると思います。参考にされる場合はご承知くださいませ。

こどもの無双袖半襦袢を作る Day5:袖を縫う

 

当初5日完成シリーズとして始めましたが、無双袖を縫うのと袖付けを一日にまとめるのはちょっと無理があるなーということで、6日完成に変更しました~。過去記事も後日修正いたします (;´Д`)

 

ということで、5日目は無双袖を縫うところまでです。写真より図のほうが分かりやすそうなので、今回は図解です!

 

もくじ

  

印付けの準備(外袖に糸印をつける)

 

今回は並幅ではなく、広幅の襦袢地(モスリン)を使用しています。

 

広幅の生地の場合、袖口は、生地の「わ」をそのまま使用します(縫う必要がないので楽です♪)ので、生地を出表に折った状態で印つけをします。

 

まず、「わ」が袖口になるように半分に折ります。

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さらに半分に折って、袖山を作ります。

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つまり、生地が4枚重なっている状態になります。

 

ちょっとわかりにくいので、ここで、無双袖の4枚の袖の呼び方を確認しておきます。

 

『外袖』:背中側の袖のこと(2枚重ね)

『内袖』:お腹側の袖のこと(2枚重ね)

『表袖』:2枚重ねのうち、表側(外に見える側)の袖のこと

『裏袖』:2枚重ねのうち、中に隠れる袖のこと(裏地のようなもの)

 

やっぱりわかりにくいですね…。こうして、わけがわからなくなるので、外袖かつ表袖の振り側の角糸印をつけておきます(下の印付けの図を参照)。

 


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印付け

 

(1) 4枚重ねの状態で、袖付けと袖丈の印をつけます。へらで印がつきにくい場合は、切りじつけにします。

 

☟切りじつけのやり方

tsupiccoro.hatenablog.com

 

袖丈のきせは多めに0.4cmです。

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※長着が元禄袖の場合、襦袢も元禄袖にするので丸みを縫う。印付けは後で袖下を縫う直前にフリクションペンで描くとわかりやすい。

 

(2) 続いて、袖山の「わ」を開いた2枚重ねの状態で、袖幅の印を入れます。0.2cmはきせをかける分です。

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振りを縫う

 

(1) 生地を中表に折りなおす。糸印のある表袖(裏)が見えるように置き、裏袖の振り側を0.4㎝外側にずらすように折る。

 

(2) 袖下~袖つけまで待ち針を打つ。このとき、表袖(裏)から見て、印の0.2cm外側に待ち針を打つ(生地をずらして折ったので、裏袖側は印よりも0.2cm内側に待ち針を打つことになる)。

 

(3) 表袖の裏側を見ながら、袖下と袖付けの間を縫う(青の点線:印の0.2cm外側)。左右の袖で縫う方向が逆になる。

 

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4枚の袖下を揃える

 

内袖の袖下から手を入れ、外袖側の袖下をつかんで中にひっぱりこみ、4枚の袖下を揃える。

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丸みの印付け

 

丸み型を置いて、フリクションペンで印をつける。

 

袖下~丸みを縫う

 

(1) 振りの縫い代を裏に倒す(上の図参照)。

 

(2) 袖丈(振り側⇒袖口側)と丸みに待ち針を打つ。

※このとき、振りの裏袖が0.2cm控えられるようにする。

 

⇒振り側の縫い方を失敗すると、「下駄をはいた状態」になります。

かなり難しいので、振り側の袖下を少し縫ってから、表に返してきれいに縫えているか確認してから、縫い進めるとよいです。

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これが、わかっていても、素人にはなかなか難しい (;´Д`)。和裁士さんが縫った襦袢があれば、袖下の振り側をチェックしてみてください。美しくて感動ものですよ~。

 

(3) 袖下~丸みを縫う(左右で縫う方向が逆になる)。

縫い始め、縫い終わり、丸みの縫い始めはそれぞれ一針返し縫いする。

※丸みの部分は細かい針目で縫う。

 

(4) 丸みの外側0.4cmのところを糸2本取りでもう一本縫う(糸は切らずに丸みひだを作るための引き糸にする)。

 

(5) 引き糸を引きながらアイロンをかけて丸みのひだを作る。

※このとき、袖下の縫い代と丸みひだは表袖側に倒す。

 

(6) 丸みひだの要所を縫って固定する。

 

(7) 丸みひだの先端を裏袖に止めつける。

 

☟袖の丸みの縫い方は浴衣と同じ要領です。

tsupiccoro.hatenablog.com

 

最後に、袖付けから手をつっこんで表返し、アイロンをかけて整えたら完成です。本当は、しつけをかけないといけないのですが、ごめんなさい、やってません (>_<)

 

記事『こどもの半襦袢を作る』へのリンク

プロローグ:

子供用のうそつき襦袢を作ることにした! 綿ネル生地であったか。

こどもの半襦袢が完成しました!

子どもだって半衿でおしゃれを楽しむ。

 

6日完成シリーズ:

こどもの無双袖半襦袢を作る Day1  半襦袢の寸法・材料

こどもの無双袖半襦袢を作る Day2  生地を裁断する

こどもの無双袖半襦袢を作る Day3  身頃を縫う

こどもの無双袖半襦袢を作る Day4  衿を縫う

こどもの無双袖半襦袢を作る Day5  無双袖を縫う👈いまここ

こどもの無双袖半襦袢を作る Day6  袖つけ・肩揚げ(最終日)