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着物好きが育てたら、着物好きな娘になったので…

今度は着物好きの息子を育てようと企んでいます。娘に着物を着せたくて、独学で和裁を始めました。子どもの浴衣や着物のことや、着物でのお出かけなどについて書いていこうかなと思います。和裁についてはまったくの独学なので、おかしなところもあると思います。参考にされる場合はご承知くださいませ。

こどものウール着物を手作り 脇縫い代の始末

 

初回投稿日:2018年12月4日

最終更新日:2020年11月20日

 

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こんにちは! 子供の浴衣や着物をせっせと手作りしているtsupiccoroです。

 

冬の子供着物におすすめのウール着物を手作りしてみませんか?

 

浴衣の縫い方とほとんど同じですが、ちょっと違うところも。手作りのポイントについて解説しました。

 

 


ウール着物は浴衣よりも【高級仕立て】


 

浴衣とウール着物の仕立て方の違いについては、以下の記事で詳しく解説しています。

 

tsupiccoro.hatenablog.com

 

以下のような理由から、浴衣とウールで少しだけ縫い方がかわります。

 

・生地の性質が違うこと(ウール地は厚くてハリがある)

・ウールは紬着物の代用品なので、浴衣よりも【高級仕立て】

 

 


脇縫い代の処理方法


 


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浴衣の場合、脇縫い代はごく簡単に【耳ぐけ】にします。

 

これに対して、ウール着物は(正絹のひとえ着物と同じように)、折ってくけます(三つ折りぐけ)。

 

※浴衣でも、高級な生地の場合は、同じように【高級仕立て】にします。

 

脇縫い代の縫い方

 

(1) 裾~身八つ口の縫い代に0.2cmのきせをかけて(アイロン)、前見頃側に折る。

 

※身八つ口で【きせ】が消えるようにします。

 

(2) 耳を内側に隠すように、前身頃の縫い代を二つに折る(アイロン)

 

(3) 後身頃の縫い代に0.1cmの【きせ】をかけて後身頃側に折り、耳を内側に隠すように二つに折る(アイロン)

 

※後身頃の縫い代を開くときも、身八つ口で【きせ】が消えるように注意します。

 

(4) 身八つ口より上の袖付け縫い代を折る(アイロン)

 

※耳がつれやすいので、アイロンでのばしながら折ってください。

 

(5) 裾上2cmの位置に切り込みを入れ、そこから上をくけていく。

 

※裾をくける時の「厚み」を減らすため、裾の脇縫い代はくけずにそのままにしておきます。

 

脇縫い代処理の方向:

左脇:前身頃の縫い代 ⇒ 袖つけ縫い代 ⇒ 後身頃の縫い代

右脇:後身頃の縫い代 ⇒ 袖つけ縫い代 ⇒ 前身頃の縫い代

 

前身頃側と後身頃側に、それぞれ折ってくけた状態になりました!

 

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【きせ】についての補足

 

和裁では、表側から縫い目が見えないように、【きせ】をかけて、縫い目をかくします。

 

【きせ】について、詳しくは、こちらの記事をご参照ください。

tsupiccoro.hatenablog.com

 

縫っている間に【きせ】が開かないように、しっかりアイロンをかけてから、縫い代をくけていきましょう!

 

☟表側からみたところ

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身八つ口のところで【きせ】がなくなるようにして、後で【かんぬき止め】をします。

 

☟身八つ口(裏から見たところ)

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☟身八つ口(表から見たところ)

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いかがでしたか?

 

ウール生地は弾力があって、折るのがちょっと大変です。

 

耳ぐけのほうが簡単ですが、折りぐけにしたほうが見た目もよく、子供が着てもほつれにくいかと思います。