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着物好きが育てたら、着物好きな娘になったので…

今度は着物好きの息子を育てようと企んでいます。娘に着物を着せたくて、独学で和裁を始めました。子どもの浴衣や着物のことや、着物でのお出かけなどについて書いていこうかなと思います。和裁についてはまったくの独学なので、おかしなところもあると思います。参考にされる場合はご承知くださいませ。

ウール着物を手作り おくみの褄先は『額縁』に縫う

 

初回投稿日:2018年11月27日

最終更新日:2020年11月16日

 

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こんにちは! 子供の浴衣や着物をせっせと手作りしているtsupiccoroです。

 

冬の子供着物には、ウール着物がおすすめ!

 

ウール着物は【ひとえ仕立て】なので、ほとんど浴衣と同じ縫い方で作れます。

 

浴衣の縫い方と違うところがいくつかありますが、今回は、「褄先(裾の角)の縫い方」について解説します。

 

ウール着物の場合は、正絹のひとえ着物などと同様に『額縁』という縫い方にします。

 

 

 


ひとえ着物(浴衣)の褄先縫い


浴衣の場合:「三角」に折る

 

浴衣の場合は、褄先を縫うのは、褄下をくけた後で裾をくける時です。

 

褄下ぐけ

脇縫い

褄先縫い

裾ぐけ

反対側の褄先縫い

 

浴衣の褄先は、「三角」に折って縫うだけという簡単な方法です。

 

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詳しい縫い方は、以下の記事をご参照ください。

 

tsupiccoro.hatenablog.com

 

高級仕立ての場合:『額縁』

 

正絹やウール生地で【ひとえ着物】を作る場合は、高級仕立てにします。

 

褄先も『額縁』という、浴衣よりも丁寧な方法で縫います。

 

裾くけ代と褄下くけ代の境目にある斜め線は、内側で縫い合わさっています。

 

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この方法では、額縁を先に縫ってから、褄下と裾をくけます。

 

褄先縫い(額縁)

裾ぐけ・褄下ぐけ

脇縫い

 


額縁の縫い方


 


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(1) 印付け

 

生地の裏側に、それぞれくけ巾の4倍の印をつける。

 

 ①裾側:褄下くけ巾0.9cm×4=3.6cm

 ②褄下側:裾くけ巾1cm×4=4cm

 

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(2) (1)の①と②の印を中表に合わせるように三角に折る。

 

※正方形ではないので、角がはみ出す感じになります。

 

(3) (2)の折山と印を結んだ線の真ん中を待ち針でとめ、線の半分を細かい半返し縫いにする。

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(4) 縫い目をしっかり割って、アイロンをかける。

 

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(5) 折り紙のように、縫い代を「額縁」に折り開いて、アイロンをかける。

 

開いた部分を縫って、縫い代を固定する(表地まで縫わないように注意)。

 

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(6) 指を入れて表返す。

 

額縁の頂点(下図の矢印のところ)から斜めに小さく一針縫って引き糸をつける。

 

引き糸を引いて角の形を整えながら、アイロンをかける。

 

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上の画像の赤線部は内側で縫い合わさっています(縫い目を割ったところ)。

 

褄下と裾のくけ方

 

額縁ができたら、褄下と裾(脇縫いがまだなので衽部分のみ)をくけていきます。

 

三つ折りぐけの方向

上前(左):褄下⇒裾の順

下前(右):裾⇒褄下の順

 

裾と褄下が接するところは、縫い目が開かないように、小さく一針とめるように縫います。

 

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いかがでしたか?

 

額縁にすると、やっぱりきれいですね♪ 慣れればそれほど難しくありません。

 

温かいウール着物で、冬も親子着物ライフを満喫しちゃいましょう!