page contents

着物好きが育てたら、着物好きな娘になったので…

今度は着物好きの息子を育てようと企んでいます。娘に着物を着せたくて、独学で和裁を始めました。子どもの浴衣や着物のことや、着物でのお出かけなどについて書いていこうかなと思います。和裁についてはまったくの独学なので、おかしなところもあると思います。参考にされる場合はご承知くださいませ。

ミシン併用でこどものリップル浴衣を作る② 背縫い(後身頃を縫い合わせる・袋縫い)

 

f:id:tsupiccoro:20190605112233j:plain

6歳(身長115cmぐらいの標準体型)の娘に手縫い・ミシン併用でリップル浴衣を作りましたので、ミシン縫いの部分を中心に、作り方についてご報告したいと思います。

 

もくじ

 

☟今回のミシン使用部位については、以下の記事ご参照ください。

tsupiccoro.hatenablog.com

 

☟四つ身標準寸法と裁断図はこちらです。

tsupiccoro.hatenablog.com

 

☟ミシンでの生地端処理についての記事です。

tsupiccoro.hatenablog.com

 

記事『こどもの浴衣を作る(四つ身)』へのリンク

四つ身浴衣の作り方については、去年詳しく記事にしましたので、ご参照ください。こちらはすべて手縫いですが、基本的な作り方は同じです。

 

子どもの着物(四つ身)を手作り

こどもの浴衣を作る Day1 生地の下準備・裁断👈各年齢の標準寸法はこちら

★こどもの浴衣を作る Day2 胸ひもを縫う・丸み型を作る

こどもの浴衣を作る Day3 袖の印付け・袖を縫う

★こどもの浴衣を作る Day4 身頃と衽の印付け・背縫い

★こどもの浴衣を作る Day5 つまみ衽を縫う・褄下ぐけ

★こどもの浴衣を作る Day6 脇縫い・かくしじつけ

こどもの浴衣を作る Day7 脇縫い代の始末・身八つ口のかんぬきどめ

こどもの浴衣を作る Day8 裾をくける

こどもの浴衣を作る Day9 衿をつける

こどもの浴衣を作る Day10 衿芯を縫い付ける・洗濯止め

こどもの浴衣を作る Day11 衿先止め・衿をくける・共衿をかける

こどもの浴衣を作る Day12 袖をつける・縫い代をくける

こどもの浴衣を作る Day13 腰揚げ・肩揚げ

こどもの浴衣を作る Day14 胸ひもをつける・紐かざりを縫う

 


スポンサードリンク
 

 

 

今回はミシン併用なので、上の★印のところにミシンを使用することにしました! ★印のない工程は手縫いですので、上のリンクご参照ください。

 

☟☟☟以下、『★Day4 身頃と衽(おくみ)の印付け・背縫い』の工程です。

 

身頃と衽(おくみ)の印付け

※去年の記事からの引用ですので、3パターンのサイズを記載しています(今回は一番大きい7~8歳向けの寸法で作りました)。 

 

f:id:tsupiccoro:20180621085037j:plain

(1) 前身頃と後身頃に、袖付け身八つ口の印をつける。

※長袖・元禄袖・船底袖・筒袖共通

 袖付けは、3~4歳:15cm/5~6歳:17cm/7~8歳:17cm

 身八つ口は、3~4歳:9.5cm/5~6歳:11cm/7~8歳:11cm

 

(2) 衿肩あき切り込みを入れる(背縫いの縫い代分を含めて7.5cm~8cm)

(切り込み)ー(衿肩あき)= 背縫いの縫い代 になります。

 3~4歳:切り込み7.5cmー衿肩あき5cm=縫い代2.5cm

 5~6歳:切り込み7.5cmー衿肩あき5.5cm=縫い代2cm

 7~8歳:切り込み8cmー衿肩あき6.5cm=縫い代1.5cm

 

(3) 後身頃に、背縫いの縫い代の印をつける。

 

(4) 前身頃と後身頃に、裾の縫い代の印をつける(2cm)

 

(5) おくみに、褄下寸法の印をつける(裾縫い代の上から)

 3~4歳:34cm、5~6歳:42cm、7~8歳:45cm

 

(6) おくみに、褄下ぐけのくけ代の印をつける(1.8cm)

 

(7) 前身頃に、おくみ下がりの印をつける(布端から15cmのところ)

 3~4歳:11.5cm、5~6歳:13.5cm、7~8歳:15cm

 

(8) 前身頃とおくみの境界の印をつける(布端から15cm)

 

(9) おくみのつまみ縫い代の印をつける

 ①裾から褄下:1cm

 ②おくみ下がり:2.5cm

 ③ ①と②の間を斜めに結ぶ

 

(10) おくみに、衿つけ線の印をつける

 ①おくみ下がりと褄下を結ぶ

 ② ①の中央で1cm膨らませた線を描く

※実際の衿付け線はゆるやかにカーブしますが、描くのが難しいので、私は直線で結んでおいて、縫うときに自然なカーブになるようにしています。

 


スポンサードリンク
 

 

 

背縫い(ミシン使用)

 

背縫いは袋縫いにします。袋縫いなので、生地端の処理は不要です(ジグザグミシンなどはせず裁ち目のまま)。

 

①左右後身頃の背縫い代を外表(出表)に合わせて待ち針で留める(裾上2cmから衿肩あきまで)

 

 

②背縫い代の裁ち目から4mmのところをミシンで縫う。

f:id:tsupiccoro:20190525193343j:plain

背縫いの前の袋縫い

 

※裾から裾上2cmは縫わずに残します。

⇒縫い代が分厚くなるため後で切り取ります(Day8 裾をくける参照)

 

※前身頃まで縫わないように注意!

 

※縫い代を多く取りすぎると、後で中表にして背縫いをしたときに、表側に生地端が飛び出してしまうので、ギリギリ(4mm以下)を狙って縫います。

 

 

③②の縫い目をしっかり開いてから、中表に合わせて、背縫いの印通りに待ち針を打つ。

※②で縫った生地端が表側に飛び出してこないように注意する。

 

 

④背縫いの印通りにミシンで縫う(裾から衿肩あきまで)。

f:id:tsupiccoro:20190525193440j:plain

背縫い

 

縫い始めと縫い終わりはしっかり返し縫いにします。

 

 

★袋縫いの断面図を描いてみました(わかりやすいように、断面を膨らませていますが、実際はペタンコです)。

 

☟裁ち目が袋の中に入るので、ほつれません。

f:id:tsupiccoro:20190525193823j:plain

袋縫い(断面図)

 

 

⑤衿肩あきが右側に来るように置き、背縫い代に2mmのきせをかけてアイロンをかける。

 

f:id:tsupiccoro:20190605112258j:plain

つまり、縫い代は左の身頃側に倒すことになります。 

 

表側から見ると縫い目がきれいに隠れています。

f:id:tsupiccoro:20190605112331j:plain

この和裁のひと手間で、できあがりの見栄えが違います♪ 

 

tsupiccoro.hatenablog.com

 

ミシン併用仕立てのリップル浴衣づくり。次回③では、つまみ衽をミシンで縫いたいと思います。